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強迫性障害

強迫性障害とは

強迫性障害(OCD)は、反復的な考えや行動が特徴的な精神的な障害です。特定の思考(強迫観念)に苦しみ、その不安を和らげるために、無意識のうちに特定の行動(強迫行為)を繰り返す傾向があります。例えば、手洗いや確認行動が典型的であり、「手を洗わないと病気になる」といった不安から、何度も手を洗うことがあります。
強迫性障害は、一般的に思春期から若年成人期に発症し、男女ともに影響を与えます。症状は日常生活に大きな影響を及ぼし、患者様は通常、強迫観念の不合理さを理解しているものの、それを制御することが難しいと感じます。遺伝的要因、神経生物学的要因、環境的要因が複合的に関与していると考えられています。治療には、認知行動療法や薬物療法が効果的であり、患者様がより良い生活を送れるようサポートします。

強迫性障害の原因

強迫性障害の原因は、複数の要因が関与していると考えられています。

遺伝的要因

強迫性障害は、家族内での発症率が高いことが示されています。特に、親や兄弟に罹患者がいる場合、発症リスクが増加します。特定の遺伝子の変異が関連している可能性も示唆されています。

神経生物学的要因

脳内の神経伝達物質、特にセロトニンが発症に関与していると考えられています。セロトニンの機能異常が、強迫観念や強迫行為を引き起こす一因とされています。また、脳の特定の領域(前頭前野、線条体、扁桃体など)の活動が異常であることも示唆されています。

環境的要因

環境要因も発症に寄与する可能性があります。特に、ストレスフルな出来事(例えば、家庭内のトラブル、トラウマ、重大な生活の変化など)が引き金になることがあります。また、幼少期の教育環境や親の過保護・過干渉も影響を与えることがあります。

心理的要因

患者様の性格や認知スタイルも影響を与える要因です。例えば、完璧主義や高い自己評価を持つ人、または不安を強く感じやすい人が発症しやすいとされています。こうした性格特性は、強迫観念や強迫行為に対する過剰な反応を引き起こすことがあります。

感染症と自己免疫反応

最近の研究では、特定の感染症が強迫性障害を引き起こす可能性があることが示唆されています。特に、子どもにおいては、A群β溶血性連鎖球菌感染(ストレプトコッカス感染)が、急性の強迫性障害の症状を引き起こすことがあるとされています。この場合、感染症後の自己免疫反応が神経系に影響を及ぼす可能性があります。

強迫性障害の症状

強迫観念

  • 汚染や感染に対する過剰な恐れ
  • 他人に危害を加えることへの過剰な恐れ
  • 物の配置が整っていないと感じる(秩序や対称性に対する強いこだわり)
  • 突然、暴力的または不適切なイメージが頭に浮かぶ(否定的なイメージ)
  • 他人に迷惑をかけるのではないかと心配になる

など

強迫行為

  • 汚染を避けるために何度も手を洗うようになる(反復的な手洗い)
  • ドアの施錠やガスの元栓の確認を繰り返す
  • 特定の数だけ物を触ったり行動を繰り返す
  • 特定の場所に何度も行くようになる
  • 特定の配置が良く物を並べ直す
  • 不安を和らげるために特定の順序を守る(儀式的に行う)

など

強迫性障害に
なりやすい人(傾向)

強迫性障害になりやすい人には、いくつかの特性や傾向があります。まず、遺伝的要因があり、家族に強迫性障害を持つ人がいる場合、発症リスクが高まります。また、性別では男女ともに発症しますが、特に男性は子どもや青年期に発症することが多いです。
性格特性としては、完璧主義や自己批判の強い人が発症しやすい傾向にあります。さらに、環境の変化やストレス、トラウマ体験が発症の引き金になることもあります。特に、生活の変化や重大な出来事が影響を与えることがあります。
他の精神的健康の問題を抱えている人、例えば不安障害やうつ病、注意欠陥多動性障害(ADHD)がある場合も、強迫性障害のリスクが高まります。さらに、幼少期に過度なコントロールや期待を受けたり、過剰な衛生観念が植え付けられた経験がある場合、発症しやすくなります。

強迫性障害の検査・診断方法

強迫性障害の検査・診断は、医師による問診・診察に基づき行います。症状や生活環境をお聞きした上で、強迫観念や強迫行為の内容、頻度、持続時間などを評価します。また、重症度などの評価尺度などを用いて判定します。診断は、DSM-5やICD-10などの診断基準に基づき行います。

強迫性障害の治療方法

強迫性障害(OCD)の治療方法には、主に心理療法と薬物療法があり、必要なものを組み合わせていきます。

薬物療法

抗うつ薬

SSRIs(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)が一般的に使用され、特にフルオキセチンやセルトラリンが効果的とされています。これらの薬は脳内のセロトニンのバランスを改善し、強迫観念や強迫行為の軽減を図ります。

抗精神病薬

抗うつ薬の効果が不十分な場合、追加的に使用されることがあります。

心理療法

認知行動療法(CBT)

特に、曝露反応妨害(ERP)が効果的です。患者様は、強迫観念を引き起こす状況に少しずつ曝露され、その際に強迫行為を行わないようにします。これにより、恐怖や不安を軽減し、強迫行為の必要性を減らすことが目的です。

認知療法

患者様が持つ非現実的な思考や信念を特定し、それを現実的なものに修正します。これにより、強迫観念や不安の感情を減少させます。

強迫性障害を気にしない方法

強迫性障害を気にしないためには、まず自分の思考や行動パターンを理解することが重要です。強迫的な考えや行動を抑えようとするのではなく、それを「ただの思考」として受け流す練習をしてみましょう。

強迫性障害に関する
よくある質問

強迫性障害は遺伝しますか?

遺伝的要因が影響する可能性がありますが、環境要因やストレスも関与します。家族に強迫性障害の罹患者がいる場合、リスクが高まりますので、注意しましょう。

強迫性障害の症状は年齢により異なりますか?

年齢や発症時期により症状が異なることがあります。子どもなどは、学業や友人関係に影響を受けることが多く、大人では職場や家庭に関することが影響を与えます。

強迫性要害は他の精神疾患と併発しますか?

強迫性障害は、不安障害やうつ病など、他の精神疾患と併発することがあります。

強迫性障害はどれくらいの期間治療が必要ですか?

治療期間は患者様によって異なりますが、症状の改善には数ヶ月から数年かかることがあります。

市川メディカルクリニック